女の子を飼っている方には良く知られているのがこの病気ではないでしょうか。



ご存知の方も沢山いるとは思いますが、子宮蓄膿症は細菌感染によって子宮に炎症がおき、
子宮内に膿が溜まってしまうという病気です。
発情の時は子宮粘膜は活動が活発になっている時で、その時に細菌が入ると子宮内部に入ってしまいます。
発情の時は精子を取り込んで子宮内部に送り込むようになっているのでそれが細菌であったとしても、
子宮内部にどんどん送り込んでしまうんだそうです。
原因としては発情時の血を舐めようとした時や、散歩中に「おすわり」をした時に入る事が多いようです。
それでも個体差があって始終座っていても細菌が入らない仔もいれば、
ちょっとだけでも細菌が入ってしまう場合もあるようです。
そして発情が終わると子宮頸が閉じてしまう為、炎症による膿が子宮内に溜まってしまうんだそうです。


幸いにもグーの場合は子宮頸が閉じる前だったので、血膿(チョコレート色)の分泌物がでたので早期でした。
子宮蓄膿症と診断される2日前の朝、全身の震え、硬直も多分この痛みだったのでしょう。。。
その時には子宮蓄膿症とはわからず、別の薬をもらい、その後正月で実家に帰っていたのですが、
相変わらず元気のないグーを見ていたら血膿の痕跡を発見。
これは大変!と実家にも泊まらず早々と帰宅し、翌日の朝正月診療をしている病院に駆け込みました。
血膿がでた時点でもう子宮蓄膿症だ!と覚悟し病院に向かいました。
エコー・レントゲン・血液検査の結果やっぱり子宮蓄膿症と診断され即入院、手術となりました。



そして、手術後の麻酔がほぼ覚めた状態のグーに会いに行った時に、
摘出した子宮と卵巣を見ながら説明をうけました。
グーの子宮はよじれていてかなりの痛みを伴ってただろう・・・・と先生はおっしゃっていました。
そして、子宮は通常の3倍位に腫れていて(ウインナー程度)その子宮の1部にハサミで切ると
メロン色のキレイな色ではあったけれど、ドロドロした膿がパーッと飛び散りました。
恐ろしかったです。
このメロン色の膿が体内の血と混ざってチョコレート色の血膿となって出てきたんだそうです。
この膿が子宮頸が閉じてしまった後だと子宮内に蓄積されお腹が張り、
時間が経過すると体内で破裂してしまうんだそうです。
そして体内で破裂してしまった場合は数日で死に至るケースもあるようです。
子宮蓄膿症
グーの場合の症状

   @ 今までは2週間で終わっていたヒートがだらだらと続いていた。
      手術当日でヒートが始まって3週間目でした。
   A 2〜3日前からお腹が張っていて触ろうとするとキュッと力を入れていた。
   B 血膿が出た。
   C 食欲にムラがあった。
   D 痛みによる震えや硬直。
   E 嘔吐。
   F 排便の回数が多かった。(下痢や軟便ではなかった)
   G なんとなく熱っぽい。
      子宮蓄膿症は高熱が出て水をよく飲むらしいのですが、グーの場合は最高でも
      38.9度で水も特に沢山飲む事はなかったです。



このように箇条書きであげてみると沢山症状はありましたが、普段生活していく上で
日常茶飯事的な事も含まれています。
発情(ヒート)がいつもよりも長いようであれば要チェックです。
子宮蓄膿症は早期発見であれば子宮と卵巣の摘出手術の他にも抗生物質による治療もあるそうです。
グーの場合はもう子供をとる予定もなかったので摘出を薦められ決断しました。


しかし、手術成功も1つのプロセスだそうです。
子宮蓄膿症の場合は手術50%、のちの治療で50%だそうです。
人間でもそうですが、臓器をとった後は他の臓器との癒着も心配になりますので
適度な運動も必要なようです。



今回子宮蓄膿症と診断され、入院手術する前にかかりつけの病院で受診はしていたのですが、
その時には見つけられませんでした。
その後、かかりつけの病院に様子を話して、どうして2日前に見つけてもらえなかったのかも尋ねてみました。
しかし、その時には全身の震えはあったものの、膿はでておらず出血だけでした。
短時間で急に発症する場合もある事もその時に知りました。
しかし、あの時に「子宮蓄膿症かもしれないから検査して下さい」と言わなかったのを後悔しています。
何か不信な事があったらその後大袈裟だと言われようが検査してもらうべきでした。
発情の終わり頃はよく観察してあげて下さい。


そしてグーのように苦しんでうずくまり動かなくなってしまう・・・という辛い状況を見るオーナーさんが
少しでも減りますように・・・